2008年6月28日土曜日

03. 思い出のヤングサンデー

学生寮時代、
というのは僕が高校1年〜3年までの間のことだけど、
漫画雑誌をお金を出し合って毎週買い、回し読みをしていたことがあった。
少年ジャンプ、少年サンデー、ビッグコミックスピリッツ、ヤングジャンプ、
そしてヤングサンデー。
中学生から高校生になりたての頃、漫画をこれだけ毎週読めるというのは、相当の贅沢だったと思う。

その中で、特に好きだったのがヤングサンデーだ。

当時のヤングサンデーには、勢いがあったように思う。
(勝手に思っているだけだが)

特に、後ろの方にいつも掲載されていた(ちょっとマイナー路線の)「ザ ワールド イズ マイン」は、テロの脅威や命の重さ、という難解なテーマに正面切って挑んだ(そして、かなり難しい形で表現した)名作だと思う。当時、まだ9.11のテロが起こる前であり、世界的なテロを題材にした本作は、著者の「先見の明」を示すものと今でも思っている。そして、未だにこれを超えるものには中々出会えていない。

さて、そんな秀逸な作品(しかし一般受けしない作品)を盛んに取り上げて勢いに乗っていた(と僕に思わせていた)ヤングサンデーが7月31日号で休刊となるらしい。※1

最近、小学館と漫画家との間でトラブルが多い※2が、
ついに(比較的メジャーな)雑誌まで休刊となるとは。
(一概に、小学館と漫画家とのトラブルが関係しているとは言えないけれど)

小学館どうしちゃったんだろ?
と思わざるをえない。

新聞不況、雑誌不況ということで、
今後、漫画を取り巻く状況も変わっていくのかもしれない。
(ネット配信、電子ブック、など媒体が紙じゃなくなるかもしれない)

いずれにせよ、時代の流れを感じてしまう出来事だ。


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※1『週刊 ヤングサンデー』休刊正式発表

5月30日10時46分配信 オリコン


 小学館が30日(金)、青年コミック誌『週刊 ヤングサンデー』の休刊を正式に発表。同誌はテレビドラマ化もされた『Dr.コトー診療所』や『クロサギ』など数々の人気作品を生み出してきた。87年4月の創刊(当時は隔週刊)以来、愛されてきた同誌だが、7月31日発売号をもってひとまず、その歴史にピリオドを打つことになる。

 同社広報室は「同誌は、多数の映像化作品をはじめとして人気マンガを輩出してきましたが、ヤングコミック誌を取り巻く環境に対応し、弊社コミック誌ラインアップの一層の強化を図ることになりました。現在、新コンセプト・コミック誌創刊に向けて、鋭意準備中です」とコメントしている。
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※2 カラー原画紛失 人気漫画家が小学館を提訴

6月7日8時26分配信 フジサンケイ ビジネスアイ


 週刊少年サンデーで長期連載されていた、人気漫画「金色のガッシュ!!」のカラー原画を紛失されたとして、作者の漫画家、雷句誠(本名・河田誠)さん(33)が6日、出版元の小学館に330万円の賠償などを求め、東京地裁に提訴した。

 訴状によると、雷句さんは2001年から07年まで、魔物の子ガッシュと孤独な天才中学生が主人公の「金色のガッシュ!!」を同誌に連載していた。
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