2008年6月29日日曜日

04.ジンバブエへの制裁がいよいよ始まった。

「02.あんまりだよジンバブエ」で書いた通り、
ジンバブエは今、独裁者ムガベと軍部によって、国民全体が人質にとられているような状態だ。
既に書いているが、4月末にジンバブエに行っていた。
そのとき、色々とお世話になった身としては、少なくとも事の顛末は見届けなくては、という思いがある。

最近、情勢の動きが激しいので、ひとつひとつは追えないが、
今日、また大きなニュースが飛び込んできた。

アメリカが、ムガベ政権に対して制裁を行うと声明を出したのだ。※
いよいよ、国際社会がジンバブエの問題に対して動き出した、ということだろう。
野党党首のツァンギライ氏は軍事的な介入を望んでいるが、今回の声明では具体的な施策は示されていない。報道を見る限りでは、「強力な行動」と言っているが、その内容は「武器禁輸や政府当局者の海外渡航禁止を含めた制裁を国連で追求する」というもので、現段階では、軍事的な介入は行われないように見える。しかし、現実的に軍部が暴走している(暴徒化している)状況から考えると、軍事介入が必要ではないのか、と思う。ムガベ大統領の出方次第だが、ムガベ大統領も軍部のいいなり、との報道もあり、結局、軍部主導で独裁を継続するのではないか。


ムガベ政権は、現代社会では考えられないほど、残忍なことをしてきた。
大統領の決選投票前に野党支持者を拷問し(暴行、焼けたプラスチックを顔につける)、野党を支持しないことを誓わせ、ムガベへの忠誠を誓わせる。この結果、数百人(3000人との報道もある)近い死者を出し、野党党首に選挙を諦めさせた。それでも決選投票を勝手に行い、「自分が再選された」と言い張るムガベ大統領。
こんな政権を野放しにしていいはずがない。米国主導、というより、国連もしくはアフリカ連合主導で、軍事的な介入が必要だと思う。
今後も本件については追っていきたい。



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※ジンバブエへの制裁強化  米大統領、国連制裁も追求

 【ワシントン28日共同】ブッシュ米大統領は28日、5選を狙うジンバブエのムガベ大統領が27日、野党候補不在のまま大統領選の決選投票を強行したことを非難、ムガベ政権と、同政権を支援する国に対する米国の制裁を強化するとの声明を発表した。

 声明はジンバブエへの武器禁輸や政府当局者の海外渡航禁止を含めた「強力な行動」を国連で追求するとも表明。安全保障理事会に近く制裁決議案を提出する意向を示唆しており、ムガベ独裁体制の国際的孤立がさらに進む見込みとなった。

 声明は、ムガベ大統領が国民の意思を無視し「まやかし」の決選投票を強行したと非難。ブッシュ大統領がライス国務長官とポールソン財務長官に米制裁措置の強化を指示したと述べた。

 声明は一方で、ジンバブエに正統政権が生まれれば、米国が債務免除などの「包括的な開発支援」を行う用意があると述べた。ジンバブエへの食料支援やエイズ対策は継続するとしている。

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